スイスの雪山で学んだ、3つの人生の道

初めまして、とよです。

 

さてさて、初ブログの内容がこれかって感じですが、今日は去年の12月に訪れたスイスの雪山、マッターホルンでの出来事と、そこから学んだ「人生の道」とは、ということをお話ししたいと思います。

 

先日、友達とスイスのマッターホルンを見に行った時、雪山を歩いている最中にあることを思い付きました。それは、道には3種類の道があるんじゃないかってことです。

それは

1.みんなが通った道。遠回りになるかもしれないが、目的地にほぼ確実にたどり着くことができて安全な道。

2.誰かが通った道。少し危険ではあるが、目的地への行き方がわかっている道。

3.誰も通ったことがない道。一番の最短距離かもしれないだが、危険が多く、たどり着くことができるかもわからない道。

です。

どうしてそう思ったのかというと、その時の僕らは、マッターホルンの近くに、逆さマッターホルンが水面に映る湖があるという話を聞き、それを見に行こうということになりました。その場所の近くまでには登山列車で行ったのですが、そこからはiphoneGPSを頼りにその湖を目指すことに。全面雪に覆われていて方向があまりわからなかったこと、GPSがうまく作動しなかったことによりしばらく右往左往したのですが、最終的にたぶんあそこらへんに湖があるだろうと検討をつけることができ、そこを目指すことになりました。そして、その時に選択肢として挙がったのが以下の3つの方法です。

1つ目が、みんなに踏み固められて「道」になった道を行くこと。目的の場所に着くにはかなり遠回りになるが、道として整備され、比較的安全で必ず目的の場所にたどり着くことができる道です。

2つ目が、雪の上に付けられた、誰かの足跡の上を踏んでいく方法です。一度踏み固められた雪面を行くことになるので、足場が比較的安定しており、また底がある程度見えているので、いきなり腰まで雪にはまってしまうっていう危険は少ないです。また、その足跡が目的地まで続いていたので、目的地にもほぼ確実にたどり着くことができそうでした。

3つ目が、誰も歩いたことがない未踏の雪面を、目的地に向かって一直線に進む方法です。この方法は、雪の深さが予想できないからいきなり腰まではまってしまうこともあるし、いちいち埋まった足を雪から引っこ抜かないといけないので、めちゃくちゃ体力を使います。かかる時間は未知数。問題がなければめちゃくちゃ早く着くかもしれないし、途中で雪にはまって遅くなってしまうかもしれない。その上何かの障害で目的地にたどり着くことができないかもしれない。

結局その時、僕は1の選択肢を、友人は2の選択肢を選びました。まあ賢明な判断だと思います。そしてお互いほぼ同じ時間に目的地に辿り着いたのですが、ここでさらに問題が発生しました。目的地としていたiphoneGPSが指し示す場所には何もなかったのです。そこで、あたりを見回してみると50メートルほど先に、逆さマッターホルンについて書いているらしい看板が見えました。ただ、そこに至るまでには、誰かに踏み固められた道も、誰かの足跡もありませんでした。しかし、すでに1時間ほど探索を続けていたこともあり、僕たちは執念でそこを目指すことにしました。つまり、第3の選択肢である、誰も歩んだことがない雪面を行くことにしたのです。

 

想像に難くないかもしれませんが、めちゃくちゃしんどかったです。実際に何度か雪に埋もれました。それでも友人と、時には愚痴り、時には笑い、時には突き飛ばし合いながら、何とか看板までたどり着くことができました。そして看板を間近で見た僕たちは、あることに気づいてしまいました。逆さマッターホルンが映る湖は、僕たちが散々歩いてきた雪の下に埋まってしまっていたということです。

 

今までの1時間半の努力が徒労に終わったわけですが、アドレナリンのせいか、友達と二人で大爆笑をし、写真を取り合いました。今後冬のマッターホルンに行かれる友人がいらっしゃったら、冬の逆さマッターホルンめっちゃきれいらしいよ!なかなか見つからないらしいけど頑張る価値はあるらしい!と教えてあげてください。

 

それはさておき、僕は冒頭で道には3種類の道があるんじゃないかって話をしました。

1.みんなが通った道。遠回りになるかもしれないが、目的地にほぼ確実にたどり着くことができて安全な道。

2.誰かが通った道。少し危険ではあるが、目的地への行き方がわかっている道。

3.誰も通ったことがない道。一番の最短距離かもしれないだが、危険が多く、たどり着くことができるかもわからない道。

です。

これは、いわゆる「人生の道」にも当てはまるんじゃないかなって思います。

個人的には、1か2の人生の道を歩むことが、費用対効果が大きく賢明かと思いますが、ただこれはあくまで自分より先に「目的地」にたどり着いた人がきちんと存在する場合のみ選ぶことができると思います。

例えば、僕がスイスの雪山で経験したような、「誰も到達したことがない場所」に行きたいのならば、図らずしも、3の危険に満ちたエキサイティングな道を歩んでいかないといけないということです。

どの道を選ぶかは、どんな「目的地」に行きたいか次第ですし、それを決めるも決めないのも自由です。

 

かなり余談ですが、自然が好きな方はスイスに行かれることをお勧めします(物価のせいで少々高くつきますが)。都市の美しさが有名なヨーロッパにおいては、数少ない自然が素晴らしい場所です。この景色をもう一度見たいから、まだ死ねないなって思えるような景色がそこにはあります。

 

スイスの宣伝はこれくらいにします。就活を直前に控え、「目的地」を考え直す機会があったので、せっかくだから記事にしてみました。

おわり

(写真は夏の逆さマッターホルンと僕らが見た逆さマッターホルン。そしてその看板)f:id:inuneko690121:20160314070900j:plain

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